もったいない精神が災いしてしまいます。
昔から、肌トラブルの恐怖に人一倍、恐怖を感じています。
コスメの魅力に心奪われた10代の頃、街に溢れる大人のお姉さんたちに憧れ、ファッション雑誌を集めては、なけなしのお小遣いをはたいて購入していました。
大したストレスを感じることもなく、真夏に日焼けをしても肌荒れ知らずの若さを保っていたその頃、スキンケアの重要性など感じることなく、次々と安めのファンデーションやアイライナーやアイシャドー、リップライナーなどをこすりつけるかのごとく塗りまくっていたのです。
その結果、10代とは思えないほど肌がごわごわになり、あっという間に皮膚の薄皮のようなものがぽろぽろと剥けるようになったので、皮膚科のお世話になりました。
完全治癒には時間がかかり、肌荒れのショックとともに、皮膚科の治療が面倒だったことに加えて、通院するごとに医師に説教をされる苦痛を味わったわたしは、それから肌を大事にする生活に突入。
これもまた、ファッション雑誌を片手に百貨店のコスメブランドを渡り歩いては、敏感肌用のラインナップや天然成分のものなら肌に良いだろうと安易に考え、購入してしまうのです。
その中でも、効果的だったと思われるものを厳選しながら、情報通の友人やコスメ情報に注力し、使ったことのない未知のブランドやコスメに目を奪われながら、またさらに追加、もしくは変更して、今に至っています。
新しい製品が出ると気になって仕方がなくなり、まだ手元に今使っているものが沢山残っていても、手が出てしまうため、それまで使っていた商品の方が良ければ、あらたに購入したものは使い切って捨てるか、肌に合わなければ廃棄できるのですが、逆に効果てきめんで、以前使っていたもの以上の効果が実感できたときが問題なのです。
効果的だと思って使っていたため、かなりの愛着があり、それぞれの商品に時間と費用をかけた小さなドラマがあるため、廃棄するなんて絶対にできないのです。
かと言って、使い切ってから新たに発見したコスメを使うということも、お肌第一主義のわたしとしてはとうてい受け入れることができません。
また、新参者の商品も、少し使ってみると効果的なのですが、時間が経過すると以前使っていたものの方が良かったと思うこともあるのです。
結局、廃棄できず増えていくばかりで、開封してから何カ月もたって、古くなってくるからなんとかして使おうと、ハンドケアや足の裏などに塗ってみたりするのですが、なかなか減ってくれません。
もったいない精神も働き、なかなか減らない過去のわたしを支えたコスメたちを尻目に、今日もせっせとスキンケアに励んでいます。